花火の音に犬や猫がおびえているときは、まず窓とカーテンを閉め、テレビや音楽で外の音をやわらげ、隠れられる場所をそっと用意しましょう。
そして何より大事なのが、パニックになった子が外へ飛び出さないよう、玄関・網戸・リードを確認することです。叱ったり、無理に抱き上げたりはしません。
10月17日の淀川花火大会の夜、Xでは「花火の音で犬が1時間ぐらい吠えている」「猫が押入れに隠れて出てこない」「三重窓なのに音が響く」といった飼い主さんの投稿が多く見られました。この記事では、獣医師監修の情報や獣医師会の資料を調べてまとめ、今夜すぐできることと、次の花火に向けた準備を犬・猫それぞれに整理します。

花火の音が鳴っている今すぐやること(犬・猫共通チェックリスト)
すでに音が始まっている場合は、できることから順番に進めれば大丈夫です。
- 窓・雨戸・カーテンを閉める(音と光の両方を減らす)
- 網戸だけの窓、玄関、ベランダの戸締まりを確認する
- テレビ・ラジオ・音楽を普段より少し大きめに流す
- ケージやキャリー、箱など、隠れられる場所の扉を開けておく
- 首輪・ハーネスのゆるみと、迷子札がついているかを確認する
- 飼い主はいつも通り落ち着いて過ごし、大声を出さない
- トイレ散歩は花火の前に済ませ、終わるまで外に出さない
音から遠い部屋、窓の少ない部屋へ移すのも効果的です。コーネル大学獣医学部の解説でも、窓の少ない部屋に安心できる場所を作り、ホワイトノイズや音楽で外の音を重ねて目立たなくする方法が紹介されています。
犬が花火の音で吠える・震えるときの対策
そばにいるか、そっとしておくかは犬に合わせる
飼い主さんがそばにいると落ち着く犬もいれば、ひとりで隠れていたほうが落ち着く犬もいます。いぬのきもちWEB MAGAZINEでも、寄り添うと安心するなら寄り添い、ひとりのほうが落ち着くなら見守るという考え方が紹介されています。
吠えても叱らない
怖くて吠えている最中に叱ると、「花火の日は怒られる」と覚えて、もっと怖がるようになることがあります。粗相をしてしまっても、静かに片づけるだけにしましょう。
おやつや簡単な指示で気をそらす
パニックがひどくなる前なら、好きなおやつやかじるおもちゃ、「おすわり」などのいつもの指示で気持ちを切り替えられることがあります。食べられないほど怖がっているときは、無理に与えなくて大丈夫です。
クレートは「慣れている子」だけ
普段からクレートを安心できる場所として使っている犬なら、毛布をかけて音をやわらげ、扉は開けたままにします。慣れていない犬を閉じ込めると、かえって暴れてケガをすることがあるので避けましょう。
猫が花火の音で隠れる・パニックのときの対策
猫は怖いと、押入れや家具のすき間など、暗くて狭い場所に隠れます。隠れているときは、無理に引き出さないのが基本です。
- 隠れ場所は1か所だけでなく、高い棚の上や箱など複数用意する
- 奥まりすぎて手が届かないすき間は、事前にふさいでおく
- 興奮している猫を抱き上げない(引っかき・かみつきでケガをしやすい)
- 花火が終わっても、しばらくは落ち着くまで待つ
ヒルズペットの獣医師監修記事でも、パニック状態の猫をむやみに抱こうとするとケガにつながることや、網戸や開いた窓からの飛び出しに注意することが挙げられています。花火を見るために窓を開ける人も多い季節なので、家族にもひと声かけておくと安心です。
いちばん大事なのは脱走・迷子の防止
花火の音でいちばん怖いのは、驚いた拍子に家から飛び出したり、散歩中にリードが抜けたりして迷子になることです。この日のXでも、リードをつけたまま走っていく柴犬を見かけたという投稿がありました。
- 花火の日の散歩は、始まる前の明るい時間に短めに済ませる
- 散歩はハーネスと首輪のダブル使いにして、抜けにくくする
- 迷子札に飼い主の電話番号を入れ、マイクロチップの登録情報が最新か確かめる
- 夜に外に出るなら、光る首輪やライトをつけて見つけやすくする
- 玄関を開ける前に、犬猫がどこにいるか確認する
川崎市獣医師会のかわペットでも、首輪やハーネスのゆるみの点検と、脱走経路をふさぐことが予防策として挙げられています。もし逃げてしまったときは、すぐに近くの警察署と自治体の動物愛護センター・保健所に連絡しましょう。
花火の音はどこまで聞こえる?距離より「時間」と「窓」で備える
「花火の音 どこまで聞こえる」と調べる人も多いのですが、聞こえ方は打ち上げの規模、風向き、建物の並びで大きく変わります。会場からそこそこ離れているのに大きく響いた、という声もありました。
距離だけで「うちは大丈夫」と判断せず、近くで花火大会がある日は開始時刻を調べて、始まる30分〜1時間前には戸締まりと散歩を済ませておくほうが確実です。秋の花火大会や年末年始のカウントダウン花火など、夏以外にも音が出る日はあります。
次の花火に向けた準備:音慣らしは数週間かけて
花火の録音を小さな音で流し、おやつや遊びと結びつけて少しずつ慣らす方法があります。ただし、急いで音を大きくすると逆効果になりやすく、数週間〜数か月かけてゆっくり進めるものです。
- 最初は「気づくか気づかないか」くらいの小さな音から始める
- 平気そうなら、おやつや遊びの時間と組み合わせる
- 少しでも怖がったら、ひとつ前の音量に戻す
- 怖がりが強い子は、自己流で進めず専門家に相談する
いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、雷や花火の恐怖は回数を重ねるたびに悪化することがあり、医療的な対応が必要なケースもあると紹介されています。慣らしでどうにかしようと無理をしないことも大切です。
動物病院に相談したほうがいい目安
- 震えやハアハアが花火のあとも長く続く
- 壁や扉をかきむしる、自分をかんでケガをする
- 花火のたびにお腹をこわす、ごはんを食べなくなる
- 以前に花火や雷でパニックを起こし、脱走しかけたことがある
こうした様子があるときは、花火の予定が分かった時点で早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。不安をやわらげる薬などは、獣医師の判断で事前に準備するものです。市販品や人の薬を自己判断で与えるのはやめましょう。
あわせて読みたい:犬猫の防災グッズチェックリスト|見落としがちな備えと停電・同行避難の準備 / 犬の分離不安のサインと対策
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よくある質問
Q. 花火の音で犬が震えているとき、抱っこしてもいい?
A. 抱っこで落ち着く犬なら問題ありません。嫌がって逃げようとする場合は無理に抱かず、隠れ場所で見守りましょう。
Q. 猫が押入れから出てこないけど大丈夫?
A. 隠れるのは猫が自分を守るための行動です。花火が終わって落ち着けば出てくることが多いので、ごはんと水、トイレを近くに用意して待ちましょう。翌日になっても食べない、ぐったりしているときは動物病院に相談してください。
Q. 犬猫を連れて花火大会に行ってもいい?
A. 音・人混み・暑さや寒さで負担が大きく、驚いて逃げるおそれもあるため、おすすめしません。どうしても家を空けるなら、音が届きにくい場所で預かってもらう方法もあります。
Q. 花火の音に慣れさせることはできる?
A. 録音を使った音慣らしで改善することがありますが、数週間以上かけて少しずつ行うものです。強く怖がる子は獣医師や行動の専門家に相談しましょう。

